出版した本が書店で平積みされるには商業出版のカラクリを知ろう!
本の企画から販売戦略までをトータルプランニングする「出版企画・出版総合プロデュース」会社のスタックアップです。これまで多くの書籍をプロデュースして参りました。
今回は、販促や本の編集と企画などのプロデュース業務に従事をし、弊社の販促アドバイザーとして活躍されている株式会社Clover出版営業本部長、エグゼクティブプロデューサーの桜井栄一さんに、出版業界の流れや商業出版で全国の書店に平積みをされる仕組みやカラクリ、さらには商業出版で平積みされるために著者にできることは何かなどを伺いました。
本が書店に平積みをされる仕組みとは・・?
―全国の書店に平積みをされている本はどうやって、選ばれていくのですか?
書店に平積みをしてもらうためには、初版部数にもよりますが、出版社の営業力が一番大事です。
出版社が本をどのくらいの初版部数にするか、ある程度のマーケットを見極めた上で書店の反応を見て、初版部数が決定します。
出版社は初版部数を決める際に、次のようなことを基準にして考えています。
①著者自身でどれくらいのマーケットがあり、販売できる力があるのか
②過去の類書の売れ行きはどうだったのか
③各書店の反応
書店に平積みされる本というのは、該当する分野の書籍の市場規模や売れ行き、書店の反応などを見て、編集者と営業マンで、「これくらいの初版部数でいこう!」という共通認識があることが前提です。
本が売れない時代・・。出版業界や書店の現状はどうなっているの?
現在、全国にある書店の数は、約13,000店舗です。約20年前は22,000店舗。
この20年近くでマーケットは縮小し、10,000店舗近くの書店がなくなっています。
このような状況の中、出版社も初版部数を大量に刷れなくなっています。
約20年前の初版部数は、6,000~8,000冊が相場でしたが、今は2,000~3,000冊で多くても4,000冊からスタート。ここまで落ちている現状です。
書店は箱型店舗なので、並べられるスペースに限りがあります。先程もお伝えしたように、書店の店舗数が減ってきているということは、売り場面積が減ってきていることになります。
書店には、新刊が毎月200冊も送られてきます。
実は、新刊が送られてくる量は、約20年前と変わっていません。売り場面積が減っているのに、送られてくる本の量は変わらないということは、供給過多になっています。
ですので、書店において、行き場のない本が多くあるという問題が起こっており、そのような本はすぐに返品されてしまいます。
いくら本を作って、編集の熱い想いが込められているとしても、営業が本気で売ろうと思わない限りは、書店に勧めていない、勧められない状況なのです。
出版業界の話ですが、今は編集者よりも営業マンが力を持っている時代に変わってきました。
昔の出版社では誰がなんと言おうと編集者が力を持っていましたし、営業・編集双方の関係はあまり良くなかった。本が売れたら―編集者は「私の力量だ!」と考え、営業マンは「私たちが売ってやったんだ!」と言う。そして、本が売れなければ互いのせいにし合い認めない、平行線の関係だったのです。
しかし、先程も申したように、この時代、書店が減っている、本が売れない、初版部数が刷れないという現状を編集者も理解しているので、現場での書店の反応や営業マンの意見をすごく求めるようになってきています。
より現場の意識を編集者自身も持たなければならない時代だと思います。
著者は本を出版することがゴールではない、出版社の営業力はあるのか見極めて、出版業界との人脈を作りましょう。そして、何よりも作品に情熱を込めることが必要。
昔と今も変わりませんが、”本を出版すること”がゴールではありません。
著者の側に立つと、本を出版するにあたり、どこの出版社から出すのか、その出版社の営業力は
強いのか、というところを見極めていかないと、出版をしたのはいいものの、全く売れない著者が圧倒的に多いです。
著者は、本を出版するまでの過程はいいものの、その後は孤独になります。
なぜかというと、出版社から売れ行きなどの書店での情報や売るためのアドバイスはないのが普通だからです。
出版社は著者に、売れ行きが好評だった場合にしか声を掛けません。
私は、著者に向けて「出版社の営業マンと必ず人脈をつくり、そして営業マンに気に入られる関係性をつくってほしい」と伝えるようにしています。
出版社により異なりますが、営業マンは月に5~10点の新刊を書店に案内したりします。
皆さん想像がつかないと思いますが、実は書店は忙しいんです。
話を聞こうにも本当に短い時間の中で説明してほしいという思いがあります。
仮に10点新刊が出るとしましょう。その中からおすすめは何?と聞かれたら、書店にしっかりと説明ができるのは、絞り込んでせいぜい3~5点になります。
営業マンも売りたい本があって、優先順位の高いものから説明をしていきます。
新刊が10点出る中のベスト3~5に、果たしてあなたの書いた本が、営業マンがご案内するものとして入ってますか?という話ですね。
長年この業界にいますが、売れる本の流れは面白いんですよ!
ロジカルなことではなく、編集者も営業マンも売る気になって、書店も売る気になるという
この伝染があった本は売れるんです。
どういう時に起こるかというと、もちろん一番の作り手である編集者が誰よりも熱量を込めて売りたい!と思わないと営業マンの心は動かせないです。
営業マンは編集者の情熱を知りたいんです。
もちろん、本の中身や企画内容も求めますが、本当に売りたい!!という熱い想いに営業マンは心を動かされます。この想いを書店にぶつけると、書店もそこまで言うなら扱いますとなります。
少なくとも編集者・営業マン・書店の3部隊のどこかが、今ひとつ気がのらないと中々売れないです。
出版業界は、まだまだアナログな世界です。
著者が言葉に込める想いをいかに編集者が汲み取れるか、汲み取った想いを営業マンが書店に熱意をぶつけられるか、さらには、出版社が書店との何でも本気で言い合える関係性を作ろうとしているか、どうかが大事になってきます。
平積みのカラクリとは!!!出版社の利益の現状とは一体??
―平積みされる期間はどれくらいなのですか?
書店の規模によって異なりますが、だいたい1週間で書店は見極めます。長くて1か月くらいです。
―初版部数で3,000冊刷る場合、どれくらい売れたら、売れたということになりますか?
出版社は、営業マンが紀伊国屋書店のPOSデータなど、色んな書店のデータを契約しているところもあります。色んなデータを見ながら、営業マンはこの本はこの書店でこれくらい売れてもらわないと困るな、と考えています。
―全体的な消化率は、どれくらいですか?
出版社によって異なります。
3,000冊刷った場合、だいたい2週間で13~14%、約300~400冊売れていたら、今後も伸びる可能性があると見込みます。
また、20%超えるものもあるので、その場合は新聞広告をうつ、積極的に販促をかける、最初に注文が取れなかった書店に営業をかけにいきます。
今は、昔の書店と異なり、POSデータで一括管理をしています。
書店員はPOSデータと過去の類書の売れ行きも見た上で、本の仕入や部数を検討していきます。
昔は、町の本屋さんという目利き人の職人がいて、自分の売りたい本があり、仕掛けに特徴があり、それぞれの本屋に個性がありました。
だんだんと個性は失われ、今はどの書店に行っても金太郎飴のように同じ本しか並んでいません。
今の時代において、本当はいい本なのに・・というものが通用しません。いい本なのに売れない本というのはタイトルが失敗しているか、または市場が求めている切り口とミスマッチが起きていることが原因です。
書店には毎日新刊が200冊来て、平積みも競争が激しいですし、書店が売りたい本は大型書店メインに配本され、この本を仕入れて展開したいと思っても過去の販売実績が悪いと中々仕入れずらい現状があります。
―本の売上の何%が実店舗で、何%がオンライン書店なのですか?
出版社によって異なりますが、書店への配本数が悪いと、オンライン書店での売上は高くなります。
例えば、オンライン書店での売上が毎月70%近かった場合、これは、リアル書店にきちんと配本できていないということですし、もしくは書店にきちんと平積みされていないということです。
また、アマゾンなどのオンライン書店でいくら売れてもベストセラーにはなりません。
現場の書店において、同じ出版社の本を扱っている書店での売れ行きはどうなのか、などの情報を求めています。
この書店で売れているから取り扱おうと判断をしているので、書店での売れ行きや同店舗の情報を伝えていくのが営業マンの役割の一つです。
本の出版は簡単ではない!タダで出版できるものではありません。
ベストセラー作家の方もそうですが、ほとんどの方が出版コンサルタントに依頼をしたり、何かしらの投資をした上で、出版をしています。
皆さんお金をかけずに出版できると認識されていますが、そんなうまい話はありません。
本を作るのに、出版社はどれだけのリスクを背負っていると思いますか?
単行本を作るのでさえ、約200~300万ほどの投資をします。
著者が何のお金も出さずに出版社だけがリスクを背負って、出版をするというのは、有名人にしか出来ません。
無名の新人の場合、その方の領域の中では有名かもしれませんが、出版とは全国を相手にするわけです。1,000人は本を購入してくれる人がいます、では話になりません。
人件費なども考慮すると最低5,000部売れないと利益は出ないので、著者の方は売るためのネットワークを持っていることが必要です。
弊社Clover出版社は、出版をする際に、プロモーション契約を結び、新人デビューさせたりもしています。
新人は知名度も低く、競争激しい書籍市場にあって、きちんと読者に認知され、書店で購入いただくには相当壁が高くなります。
ですから、弊社の最大の強みであるメルマガリストやFacebookのファンリストに対して、発売前から新人著者を告知し、対談動画を収録して拡散させたりなど、発売時には書店やネット書店に読者が買いに行く導線を作っています。
たまに自費出版かと誤解する方がいますが、プロモーション契約で費用を著者から頂いているのであって、本の制作費用を頂くものではありません。実際、増刷率は82%という驚異的な数字を残しています。
―出版プロデューサーも色んな人がいて、方法も多くありますが、見分け方は何ですか?
実績で見分けます。
あとは、編集者と著者の相性が大事ですね。
この人を出版させたい!売らせてあげたい!と思わせられるかどうかです。
最終的にはその人の人間性ですね。
これは出版業界に限らず、どんなビジネスにおいても一緒だと思います。
出版というのは、「言葉でものを売る仕事」です。
言葉で人の心を動かすのは難しいです。
そこには必ず、熱量が込められてないと伝わりません。
重要なのは、著者ご自身の出版目的を明確にすることです。
何のために出版したいのか?ベストセラー作家になるためなのか、売上は構わないから宣伝のみなのか、などと、その目的に合わせることで、出版コンサルタントの選び方も変わってきます。本を出版するということは、色んな人の力が集合したものです。
スタックアップのカリスマ出版プロデューサーをご紹介!
プロモーションの起爆剤となる商業出版、ブランディング出版。弊社の出版プロデューサーはこれまで数々の出版を手掛けてきたカリスマたちです。
取締役・プロデューサー 平田静子
1969 | 株式会社フジテレビジョン入社 |
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1984 | 株式会社扶桑社へ出向 宣伝部にてPR活動 書籍編集部 編集長 雑誌CAZ編集長 書籍編集部 部長 上記を経て同執行役員、取締役、常務取締役などを歴任 |
2000 | 「チーズはどこへ消えた?」出版プロデュース |
2007 | 「象の背中」(秋元康原作)を出版プロデュース 映画 「象の背中」(松竹配給)のエグゼクティブプロデューサーを務める |
2010 | 株式会社フジテレビジョン、株式会社扶桑社 退職 |
ヒラタワークス株式会社 設立 | |
独自でも出版プロデュースを展開 | |
2013 | 株式会社スタックアップ 取締役就任 |
2016 | 株式会社サニーサイドアップキャリア 代表取締役就任 |
2020 | 株式会社サニーサイドアップキャリア 退任 |
■扶桑社での実績
アメリカインディアンの教え / チーズはどこへ消えた?
世紀末クイズ / バツイチの女たち / HIDE写真集 / 涙の谷
ひびのこづえ作品集 / 16週 / 新しい歴史教科書
新しい公民教科書 / 戦う男、ベッカム
松田優作全集 / すごいやり方 / 「国民の歴史」など国民シリーズ
料理の鉄人、他
その他、タレント写真集、エッセイ、フジサンケイグループ連動本、ディズニーブック絵本、教科書、社会派の本などあらゆるジャンルの単行本を出版プロデュース。
福田和子(松山ホステス殺害事件)自身による手記『涙の谷』は、のちにTVドラマとなる。
平田が大切にするのは「強くしなやかな芯」。自分の感性と好奇心を信じて、既成概念に囚われない形で行うプロデュースは、扶桑社時代から多くのベストセラーを出してきた実績に裏付けられています。
現在もスタックアップの取締役・プロデューサーとして一線で活躍をしており、各界の著名人から絶大な信頼を得ています。
代表取締役・プロデューサー 後尾和男
2010 | 創業73年目 新灯印刷株式会社 代表取締役 就任 |
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2013 | 株式会社スタックアップ 設立 |
2014 | 運送会社 株式会社ストレート設立 |
2015 | 製本会社 SS製本株式会社 代表取締役 就任 |
株式会社テクノアート 代表取締役 就任 | |
取引出版社50社以上 |
■これまで出版プロデュースしてきた業種
運送業 / 小売業(クラフトバンド) / 人事コンサル業 / 鍼灸整体師 / 書道家 / アイドル / プロスタントマン / 高校野球の監督 / 保育園経営者 / 営業代行 / 販売会社 / レコード会社経営者 / 証券会社顧問 / 経営者の会代表 / 有名コピーライター / 大手投資信託会社経営者 / SNSブログ女王 / 医者 / 超有名パーソナルトレーナー企業 / 経営アドバイザー / 美容コンサルタント / 化粧品販売会社 / アトピー経験者(NPO法人) / 出版プロデューサー / ネイルサロン経営者 / まつげエクステ経営者 / プロビリヤード / 不動産関連NPO法人理事長 / 女性活躍支援団体理事長 / 結婚相談所経営者 / 調剤薬局経営者 / 人気デザイナー / 金融コンサルタント / 写真販売代行サービス経営者 / 眼鏡屋さん経営者 / 料理研究家 / ITセキュリティ会社経営者 / 飲食店経営者 / 英会話教室経営者 / 食の空間プロデューサー、他
母体企業である新灯印刷が創業70周年を迎えるのを機にスタックアップを設立。「100年経っても必要とされる企業」を目指し、豊富な経験、各出版社とのコネクションを活かして出版企画のトータルプロデュースを行っています。
実用書・ビジネス書を中心に多くのヒット作を出しており、常に出版の依頼が絶えません。常に著者に寄り添う温かな人柄でクライアントから厚い信頼を得ています。
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在籍しているプロデューサーはみな数多くのベストセラーを生み出してきた一流のプロデューサーたちです。スタックアップではこの一流プロデューサーが無料で出版の相談を承ります!
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