【著者事例】1冊の本から広がるビジネスの可能性〜「売りたいのに売れない!非上場企業の少数株主が困ったときに読む本」著者 都竜大(みやこ たつひろ)氏インタビュー
2021年に玄文社から上梓した書籍、
「売りたいのに売れない!非上場企業の少数株主が困ったときに読む本」の著者であり、
日本成長支援パートナーズ株式会社 代表取締役である、都 竜大さん。
出版から2年が経過しましたが、出版によるビジネスへの効果を今もなお実感しているとのこと。またスタックアップが関わったプロデュース事例でもトップクラスの成功事例です。
「発行会社が買取りに応じてくれない」「発行会社から提示された買取価格が安価である」「発行会社以外に買い手候補がみつからない」「相続税が高額になるため、速やかに現金化したい」 など、非上場株式を売却できずに悩まれている方が多くいます。本書は、 非上場企業の少数株式の流動化支援を専門的に行う 著者が、数々の支援実績を通して得た経験と知識を具体的に解説する。
「発行会社の情報収集」「買い手の探し方」「株価の決め方」「売買交渉」 など、売却に向けた実践ポイントに加え、 具体的な売却事例 を数多く紹介。
さらに、著者が「非上場企業の少数株式の流動化支援が、日本経済を成長させる」と考える理由も解説。
非上場株式だから、少数株主だから……と売却を諦めそうになっている方に是非読んでほしい一冊です。
都さんの大きな成功要因の1つとして、本をどのように活用するのか目的が明確だったことが挙げられます。
ここでは出版後の反響を具体的に伺いながら、制作中のエピソードや当初からあった目的についても深掘りしていきます。ぜひご覧ください!
日本成長支援パートナーズの業務内容と、出版を決意した理由
インタビューに入る前に都さんの専門分野と、なぜ本を作ろうと思ったのかその理由を少し。
都さんが執筆された
金融・資本市場リサーチ「自著を語る Vol.10」より、一部抜粋しご紹介いたします。
筆者が代表を務める「日本成長支援パートナーズ(NGS)」は、非上場企業の少数株式の流動化(=売買)支援を主たる業務として活動している。もともと筆者は、企業のM&A(ここでの「M&A」とは、「経営権の移動を伴う過半数の株式の売買」をいう)のアドバイザーをしていたが、その際、株式を売りたくても売れない非上場企業の少数株主が、売却を諦めるか、仕方なく二束三文で売ってしまうケースを頻繁に見てきた。
たしかに、取引市場のない非上場企業の株式は、株主構成や財務状況などがオープンになっておらず、株式の価値も明白でないため、上場株式のように簡単に売買することができない。
関心を持ってくれる買い手を売り手が自ら探して、さらに売買交渉もしなければならない。
それが、企業の経営に大きな影響力を持たない少数株式となると、買い手を見つけることはより一層困難なため、少数株主が途中で売買を諦めたくなってしまう気持ちも理解できる。
しかし、財務状況、ビジネスモデル、将来性などを丁寧に整理し、手間をかけて探していくと、たとえ非上場企業の少数株式であっても、関心を示してくれる買い手は出てくるものである。
事実、弊社はこれまで非上場企業の少数株式の流動化を数多く支援してきた。
これらの経験と知識をまとめることで、持っている株式を売りたくても買い手が見つからず、売却を諦めそうになっている少数株主の役に立てるのではないか ―― それが、本書を執筆しようと考えたきっかけである。
玄文社からの出版を決めた経緯
(都さん)非上場企業の少数株主の中には、流動性が低いことを原因に売却を諦めたり、仕方なく二束三文で売ってしまう方がたくさんいます。
一方で、解決が一筋縄でいかないということもあって、弊社のようにこの分野を専門的に扱っているアドバイザリー会社はとても少ないです。
そこで、弊社のことを知っていただければ、非上場企業の少数株式のことで悩まれている方のお役に立てるのではないかと考え、その手段として「出版」及び「新聞広告」を兼ねてから考えていました。
玄文社さんは、弊社のHPに掲載しているコラムの執筆でご協力いただいている方にご紹介いただきました。
この方は、ご自身でもメディアの編集長をやっている出版業界に非常に詳しい人でしたので、彼が推薦したのであればきっと信頼できる会社だろうと考え、依頼することにしました。
初めての本づくりの不安
(都さん)出版業界のビジネスの仕組みもよく分からず、本づくりも初めての経験でしたが、玄文社の後尾さんから全て丁寧に教えていただきました。
Amazonへの掲載も、イメージを細かく伝えさせていただいたところ、、希望した通り対応していただきました。ただ、後尾さんは大変だったようです(笑)
(後尾)都さんはAmazonへの掲載イメージも送ってきてくれるほど、最初から「出版する目的」が明確でした。はじめから新聞広告に載せるために本を作りたいとおっしゃっていて、本を作ることが目的ではないんです。だから上手くいったのでしょう。
専門的なコンテンツでも執筆できるライター
(都さん)この本で扱う主題の専門性が高いので、私が読者の皆さんに伝えたいことを正確に文章化できるライターの方がいるのかは少し不安でした。
結果として元々ビジネス系の出版社にいた編集もライティングもできる大ベテランの方に執筆いただきました。
「この章はこういう意図で書きたい」と伝えると、ほぼ意図通りに文章にしていただけるほどコミュニケーションもスムーズに進めることができ、非常に助かりました。
コロナ禍での取材のしにくさなどもあったかと思いますが、一つひとつのプロセスを本当に丁寧に対応していただき感謝しています。
制作中のコミュニケーションとスピード
(都さん)スピード感がありました。
本づくりに着手したのがまさにコロナ禍だったことや、途中他の業務が忙しくなってしまって執筆が1ヶ月ほど進まなかったこともあったのですが、そんな状況でもスピーディーに出版まで漕ぎ着けたことは、玄文社の母体があったからではないかと思います。
(後尾)印刷、製本まで全てのプロセスを自社で管理しているので、原稿が上がってきてから2ヶ月で完成します。通常3〜4ヶ月は掛かるので、そこは制作スケジュールに大きく影響しています。
新聞広告の費用対効果と講演の反響
(都さん)出版の直後から継続的に新聞出稿を続けています。
新聞広告を目にしたことをきっかけとして、講演やセミナーのご依頼もいただきました。
コンテンツとして数年で風化するような内容ではないので、継続的に新聞出稿を続けて1人でも多くの方に、この本に触れていただきたいと考えています。
最近は、認知度が上がってきたためか、とても多くの問い合わせをいただいています。
(後尾)うちの印刷組合にも講演に来てもらったのですが、もう驚くほど質問のオンパレードで、都さんは過去最も質問が多かった登壇者です。印刷は歴史が長い業界だけあって色々な問題を抱えているんですよね。
私はぜひ続編も作りたいです!
(都さん)ネタを頑張って絞り出します!(笑)
本で繋がったご縁と、地方ニーズの顕在化
(都さん)私の出身地である徳島県の「徳島新聞」にも出稿しました。
すると徳島新聞の担当者が「どうしてわざわざ地方紙に?」と疑問に思ったようで、何か裏があるのではないかとかなり警戒されました(笑)。
しかし、実際にお会いして書籍の内容やこの事業を続ける理由などを率直にお話したところ、非常に興味を持って下さり、徳島新聞の担当者が徳島県庁の方を紹介してくださりました。
お会いしてみると「今度、県人会で喋ってほしい」と、講演の依頼もいただき、出身地というのもあったのだと思いますが、私の事業に興味を持っていただけたことが嬉しかったです。
さらに話はここでは終わらず、今度は県人会で私の講演を聞いた方から「紹介したい人がいる」とお客様を紹介されることになりました。
著書のテーマにもなっている「非上場企業の少数株主」は徳島のような地方都市にも多く、そのような方々は株式の売却や相続の問題に直面しています。
自著を徳島新聞に出稿したことによって地方でのニーズを顕在化でき、困っている方々と直接繋がれるというのは本の効果を実感しますね。
本書を通じて一番伝えたかったこと
(都さん)社名にもあるように、中小企業の“成長支援”を通じて日本を元気にしたいということですね。
政府はスタートアップの支援に関しては手厚いのですが、それだけではなく既存の中小企業に対する支援も重要だと思っています。新しいことに光を当てるのだけではなく、足元を固めることも大切なのではないか、と。
日本企業の実に99.7%が中小企業と言われていますが、会社が長く続いているところは会社と共に確実に経営者も年齢を重ねています。
そして、経営者はどこかのタイミングで事業承継の問題に直面しますが、実は経営者だけではなく株主も歳をとっているので同様に株主の承継という問題が起こります。
経営者の事業承継に関してはメディアなどで盛んに取り上げられていることもあって、社会問題として周知もされてきていますが、株主の承継に関してはあまりも取り上げられていません。しかし、実際に手持ちの非上場株式をどうしようかと悩んでいる少数株主の方は多くいます。
そのような現状を受けて、私としては売るに売れない、相続することも難しい非上場企業の株式を持っている少数株主に対して、本書を通じて具体的な解決方法を伝えたいと思ったのです。
実際に、株主に対しては会社も当事者意識を持って取り組まなければいけない問題と言えます。
経営者は株主構成をどのようにしたいかというビジョンを持つことが大事なのではないでしょうか。そもそも株主は会社経営に多大な影響を与え得る存在なのです。
どのような株主が会社にとって理想的か、株主としての役割とは何なのかを、今一度考えていただきたいと思います。本書をそのきっかけとして役立てていただけたら幸いです。
都さんへのお問合せ先
まずはメールでお問い合わせいただけると、時間をとって落ち着いて対応することができます。
株式の売却や事業承継は専門的な知識を必要とする分野で、また人間関係や感情が絡んできますので当事者だけでは解決が難しいケースが多いです。
そのような事例も書籍には沢山掲載していますので、ぜひご覧いただき、お一人で悩まずにご相談いただけたらと思います。
▽都さんの著書のご購入はこちらから▽
※書籍出版のご相談は下記よりお送りください。