【美容系社員に聞く】あなたの会社の経営理念教えて!
経営理念は従業員の心に浸透していると、自信を持って言えますか?
経営者の目線で見た経営理念と企業理念の従業員への浸透の方法についてお話してきましたが、今回は少し方向を変えて、従業員の目線で見た経営理念の存在について迫るべく従業員側の方にお話を伺いました。
<インタビューした方のプロファイル>
・30代美容師
・社会人歴=美容師歴13年
・転職1回で現在2社目
・世界中でチェーン展開している美容室に新卒で入社
・地方にある店舗に配属
・現在は退職し別の美容院で勤務
経営理念に憧れて入社した会社
専門学校を卒業して入社した会社は、大手外資系ヘアサロンを運営している会社でした。
「最先端のクリエイティブ集団である」という内容の経営理念を見た時に、美容師としての本質を問う経営理念がかっこ良くて、自分の将来、その一員になりたいと強く思いました。
ヘアサロンを運営している企業はたくさんありますが、その中で、もっとも経営理念や経営者の考え方に共感できた企業に入社できてとても嬉しかったことを覚えています。
何より憧れのブランドであったし、世界の最先端の技術が学べると思ったんです。
当時はまだ若かったので、経営理念や仕事に対しては、単に憧れの気持ちでしたが、その経営理念の通りに頑張ったら、自分の夢に近づくことができると信じていました。
共感した経営理念が浸透していないと感じた事例
実際に働いてみて、その理念と現実とのギャップに驚きました。
理念では、クリエイティブであることが前面に出ていたので、仕事においては様々な技術を1人1人のお客様に合わせて自由に表現できると思っていました。
しかし実際は、全ての仕事がマニュアル通り、決められた仕事を決められたようにこなすだけの日々でした。
魅力を感じて入社した経営理念そのものが、配属された店舗に浸透していないという現実を目の当たりにして、「この会社じゃなきゃ!」という愛社精神やこだわりが消えた気持ちがしました。
上司や同僚に対して「もっと視野を広げたらいいのに」と思っていましたが、実際には「これです」の一点張りで、美容師として大事にしたいクリエイティブ感が押さえつけられている感覚がありました。
お客様と間近で接する美容師に浸透していない、経営理念
今となって考えてみると、会社の本部と店舗の間には大きな壁があって、入社の決め手となった理念が店舗に浸透していなかったんだと思います。
私はヘアサロンの本場の技術が知りたくて外資系の企業に入社したのですが、店舗独自の崩された方法で教育されていました。
店舗にも理念があったのですが、あまり覚えていません。店舗では、私が憧れた経営理念はもちろん、店舗の理念についても浸透させようとしていると感じることは一度もありませんでした。
本部の経営理念に共感して入社した私にとって、共感していない理念はただの標語でしかなかったので、働きながら理念について考えたことなんて一回もありませんでした。
もし、本部と店舗で理念が違っていても、私がそれに共感できていたら変わっていたかもしれません。
経営理念が存在する意味
店舗でのミーティングの時に上司が経営理念を話題に出すことはありました。でも、ただ出すだけです。
その理念を基に何をするのか、そして、自分たちがどこを目指すのか等の具体的なことは分かりませんでした。
そういう意味でも、本当にただの標語です。
経営理念は、従業員全員が同じ方向へ歩みを進めるための存在であって欲しかったと思います。
企業が大きくなると従わない人も出てくると思いますが、それでも仕事をする上での1つの共通認識であって欲しいです。
末端の従業員への経営理念を浸透させる取り組みの大切さ
店舗は小さな組織にも関わらず、みんなの仕事に対する姿勢や向上心などがバラバラでした。
特に美容師という職業なので、それぞれが「自分のやり方」というのを持っているのは良いことなのですが、それがぶつかり合っていました。
違うものと違うものがぶつかり合って融合して大きく広がっていくのではなく、ぶつかり合って砕けてしまうみたいな…。
向かうべき方向が分からないので、特にトラブルがあったり雰囲気が良くない時は、お互いに疑心暗鬼になり負のループへ突入してしまします。
前を向くべき時に、横の繋がりばかり気になってしまうのです。
私は「自分はなぜここにいるんだろう」という思いが募り転職しましたが、本社は、店舗の実情を知っているのかなと疑問に思います。
本社や経営陣は経営理念の浸透に取り組んでいるつもりだったのかもしれませんが、実際の店舗での現状をもっと把握していて欲しかったと思います。
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