企業出版の使い方7選!

企業出版の使い方

本出版の企画から販売戦略までをプランニングする、出版プロデュース会社、スタックアップです。

今回は、最近連投中の後尾社長にはお休みしてもらって(あ、社長は健康です。体調を崩しているとかそういうことではないですよ!)、企業出版とは何たるか?を実例をもとにお話ししていきたいと思います。

企業出版に興味がある経営者の皆様はご一読ください。

企業出版とは何か

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ここでおさらいしましょう。企業出版とは何か。

端的にいうと、企業出版とは主に企業のブランディング・集客などの経営課題を解決するために行う出版方法です。

企業出版のメリットとして挙げられるのは

  • 著者・企業主導の内容を作れる
  • 信頼性・信ぴょう性が高い
  • 他媒体へ展開しやすい
  • 長期的な効果

などがあります。

近年ではWEB媒体によるブランディングや集客が多く見られますが、WEB媒体の宣伝というのは、信頼性・信ぴょう性が低いものもあり、短期的な効果になりやすいです。

一方で、出版による効果は信頼性・信ぴょう性が高く、長期的な効果が見込めます。

活字離れという言葉が多く聞かれるようになりましたが、それでも書籍による影響は未だに強いものです。

ただし、企業出版は顧客獲得のためだけに使われるものではありません。

従業員の意識を高める施策として、社内への広報誌を企業出版で行う企業もあります。

……ここまでを頭では理解しても、企業出版が実際にどのように企業が活用しているかは想像できないですよね。そこで、これまでスタックアップが手がけた実例をもとに、具体的な「企業出版の使い方」をご紹介します。

企業出版の使い方1:採用

株式会社givers代表取締役、安藝泰弘(あき やすひろ)氏は、2018年に「良い治療家になる7つの秘訣 柔道整復師の働き方が変わる 生き方が変わる」を企業出版しました。

株式会社giversは全国に33店舗を展開する「こころ整骨院」を中心に整体院・整骨院・巻き爪治療院・フィットネスジムの運営などを手掛けている企業です。

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本を出版したことによるビジネス効果は絶大で、今でこそ33店舗という規模になりましたが、本を出版する前は10店舗、それが出版した年には17店舗になり、翌年には33店舗になったそうです。ここまでの急成長を可能にしたのは、企業出版により良い人材が集まったからと言っても過言ではないでしょう。

実際に安藝氏は40社ほどが集まる合同就職説明会に参加し、その際参加者に本を配布されたそうです。活字離れが進んでいるといいますが、皆さんに熱心に読まれたことは嬉しくもあり驚きでもあったそう。本の効果もあってその説明会では参加者からのアンケートで就職先として1番興味がある企業に選出されました。

本では企業理念や代表である安藝氏の想いなども丁寧に伝えているので、それらに共感した人が就職を希望してくれるのであれば採用の確率は高くなり、また入社後のミスマッチも起きにくくなります。

社風を重視して合っている人を集めたいということであれば、企業出版は有効な手段でしょう。

 

「良い治療家になる7つの秘訣 柔道整復師の働き方が変わる 生き方が変わる」

著者:安藝泰弘(あき やすひろ)

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企業出版の使い方2:企業理念の浸透(会社の歩み、社長のDNAを残す内向きの使い方も)

企業理念を社員に浸透させるために企業出版を使った例もいくつかあります。

まずはダイエットで知られるRIZAPの「人は変われる──ライザップで証明された自分を変える極意」です。

誰もが確実に痩せるRIZAPのダイエットは知られたところですが、その秘訣はトレーナーの手厚い併走という姿勢にあるようです。

トレーナーは食べたり飲んだり、嘘をついてしまうお客様を責めることなく「このような結果になったのはすべて私の責任です。もう一度メニューを一緒に考えましょう」と、ダイエットをなかなか継続できないでいることを自分のせいにするそうです。

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この話を聞いてどう思いますか?

もしあなたがRIZAPの社員だとしたら、このような自社のトレーナーの姿勢に触れた時、少しの驚きと共に、「ここまでお客様に寄り添っているんだ!」という深い感動に包まれることでしょう。その感動と共に「全ての責任は自分にある」という思考を習慣化させ、「お客様は痩せることができる」とスタッフは信じ続けることができます。それにより「人は変われる。」という企業理念を浸透させることに成功しているのです。

そして、株式会社ハッピースマイル代表取締役社長兼CEO、佐藤堅一氏による「元自衛官の自分でも社長になれた: 革新的ビジネスモデルのヒントがここにある!」や、「みんなのおもいで.com」も本が企業理念の浸透に貢献した好例です。

佐藤氏は自衛官から写真ビジネスに方向転換した異色の経歴の持ち主です。大好きな写真で身を立てようと起業したものの、創業当社は鳴かず飛ばずだったとのこと。しかし、現在の社員はそのような過去を知りません。そこで順調である現時点での会社しか見ていない社員に対して「今目の前にある仕事は当たり前ではない」ということを伝えるために企業出版を決めたそうです。

佐藤氏は「ベストセラーを出したいという販売目的ではなく、従業員に今までのことを知ってほしいという発想です。10年前は1人で全ての業務をやっていたので、私としては会社の中に従業員がいて仕事を手伝ってくれる、このこと自体が嬉しくてたまらないんですよ。」と言います。このような気持ちは面と向かって口頭で言うよりも、きっと本という媒体を通して活字で伝える方がいつまでも心に残るのかもしれませんね。

もう一冊。

回転寿司屋「もり一」を展開されている株式会社もり一の代表取締役、吉野智之による「へんてこ経営者の実戦経営道場」の企業出版例をご紹介します。

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吉野氏は自らが寿司職人として培った飲食店経営の哲学を伝えるための方法を模索していました。味気ないマニュアルのようなものを作成するのではなく、自分自身のDNAが徹底的に盛り込まれた本という形で残したかったとのこと。そこで、友人から弊社の後尾社長を紹介され、企業出版を決意しました。

吉野氏は(多くの苦労があったが)「勝負を挑んだ。その結果、今があります。これからもどんどん挑戦して人生を楽しんでいきたいと考えています」と言っています。このように、社長自らが心の内をさらけ出し、社員と感情部分を共有することによって、より一層強固なチームがつくられていくのでしょう。

 

「人は変われる」──ライザップで証明された自分を変える極意

著者:RIZAP

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「元自衛官の自分でも社長になれた: 革新的ビジネスモデルのヒントがここにある!」

「みんなのおもいで.com」

著者:佐藤堅一

 

「へんてこ経営者の実戦経営道場」

著者:吉野智之

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企業出版の使い方3:集客(市場での認知度向上)

企業出版を集客に活用するのは王道的な使い方かと思います。近年の集客はWEBが主流ですが、本という形態をとることで人の手に確実に渡り、そして手元にいつまでも残ることになります。

書家でありながら、過去にソフトバンクで孫正義さんの後継者育成プロジェクト「ソフトバンクアカデミア」第1期生に選考され年間1位を獲得したこともある、プレゼンテーション並びに書の第一人者として活躍する前田鎌利氏の著書「社内プレゼンの資料作成術」。前田氏は他にも「社外プレゼンの資料作成術」「最高品質の会議術」も出版していますが、全ての企業出版は「想いを伝えるツール」だと考えているようです。自分はこんな人でこんなことを考えている……そう、本は名刺代わりになっているのです。実際に前田氏は、初めての人と会う場面で「ああ、この本の著者さんですね!」と名刺交換した後に話が進みやすいと言います。

本を出したことにより認知度が上がり、講演の依頼もどんどん増えて今では年間200本ほどの講演会を開いているとのこと。ほとんどが本を読んでくださった方からのご依頼ということで、効果絶大ですね。

他に、中堅〜大手企業特化の営業支援を行うDORIRU株式会社の代表、小林竜大氏による「SaaS企業のための『BDR戦略』入門」についてもご紹介します。

BDR戦略と聞いて、「ああBDR戦略ね」とわかる人はどれほどいるのでしょうか。おそらく多くはいないことでしょう。BDR戦略というのは一種の営業用語でBusiness Development Representativeの略になります。広義的には新規開拓のプッシュ型インサイドセールス手法と理解いただいてもいいと思います。小林氏はこのBDR戦略がこれからの営業には絶対に必要だと感じていました。しかし、世の中にはBDRをテーマとしたコンテンツがあまりにも少ない……そこで、特にSaaS企業の営業界隈の人たちにはBDR戦略を広く周知させたいという願いもあり、“本”というまとまった形でBDRを紹介することにしたそう。内容的には専門書になりますが、本著により営業界隈の人たちにBDRが認知されるようになれば、より一層SaaS企業のビジネスが加速されていくのでしょう。

そして、非上場企業の少数株式の流動化(=売買)支援を主たる業務とする「日本成長支援パートナーズ(NGS)」の代表、都 竜大による「売りたいのに売れない!非上場企業の少数株主が困ったときに読む本」も、自社の活動を業界に広く認知させるために企業出版に踏み切った好例です。

都氏の仕事は、非上場企業の少数株式の流動化を促し経済を活性化することですが、そのためには、まず「持っている株式を売りたくても買い手が見つからず、売却を諦めそうになっている少数株主」の存在を広く周知させることが重要だとか考えています。上場企業の流動的な公開株は日本で発行されている株のうちわずか0.1%。その裏にある残りの99.9%の株式=中小企業の株に目を向け、課題解決に取り組むことは、日本経済を底上げすることになります。本を通じて課題を共有し、「どのような株主が会社にとって理想的か、株主としての役割とは何なのか」を、今一度考えるきっかけになってほしいと都氏は言います。

さらに一冊ご紹介します。セゾン投信株式会社の代表取締役会長CEO、中野晴啓氏による「年収500万円からはじめる投資信託入門 少額投資非課税制度NISA時代を活かす資産運用の選び方」が出版されたのは2013年。新NISAなどもあり、今でこそ“投資”という概念が個人間にも広がってきていますが、当時はまだ投資に対してそこまで開かれた風潮ではなかったようです。しかし、中野氏は長期投資こそが幸せな人生を歩むための第一歩であると考え、誰もが投資についてのリテラシーを持つことを目指して本を出版しました。中野氏は「著書は長期投資を広めるための拡散機だと捉えています」と語っていますが、まさに企業出版がそのように機能すれば嬉しいことですよね。

 

「社内プレゼンの資料作成術」

著者:前田鎌利

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「SaaS企業のための『BDR戦略』入門」

著者:小林竜大

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「売りたいのに売れない!非上場企業の少数株主が困ったときに読む本」

著者:都 竜大

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「年収500万円からはじめる投資信託入門 少額投資非課税制度NISA時代を活かす資産運用の選び方」

著者:中野晴啓

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企業出版の使い方4:セミナー配布

企業出版した本を、講演会やセミナーで配布するという使い方もあります。

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クラフトバンドの本を何冊も出版している松田裕美氏、化粧品会社「トリプルサン」の代表、岡江美希氏、そして、先ほどもご紹介しましたが、「社内プレゼンの資料作成術」をはじめとしたプレゼン資料の作成術に関する著書を何冊も出版している前田鎌利氏、この3氏はいずれも年に何十どころか何百もの講演会やセミナーを開催している超売れっ子ビジネスパーソンです。本を出版することによってまず自身の知名度が上がり、より多くの人が講演会やセミナーに訪れるという理想的なスパイラルを実現していますが、さらに訪れた人に本を配布することによって、自らのファンを増やしビジネスを強化しています。

セミナーで著書を配布することによって、知名度だけではなく人気も不動のものにする。まさに企業出版がファンづくりに貢献しているといえるでしょう。

企業出版の使い方5:取引先への配布

企業の「ものがたり」を見える化する会社、株式会社チエノワ代表の田中雅也氏は、2022年に「100年企業の「知恵」から学ぶ”絶対に潰れない”法則」を出版しました。企業出版を決めた理由の一つとして、田中氏が今も注力する事業「智慧の燈火プロジェクト」の存在があります。この事業は創業100年を超える長寿企業、その物語に秘められた唯一無二の知恵を次の世代・時代へと遺していくという目的で、映像・イベント・雑誌・ウェブサイトや独自コミュニティを通じて企業の「ものがたり」を発信(発掘・融和・伝承)していくものです。田中氏はプロジェクトを通じて知った100年企業の「知恵」を広く伝えたいと思って本を出しましたが、それは同時に協力企業や取引先に対して自分達の活動を知ってもらうポートフォリオの役割も果たしています。

 

「100年企業の「知恵」から学ぶ”絶対に潰れない”法則」

著者:田中雅也

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企業出版の使い方6:リブランディング

一度ついてしまった企業のイメージはなかなか変えることができません。

例えばある企業が何か不祥事を起こしたり、事業承継で揉めたりしていれば、「あの会社、大丈夫かな」と思われてしまいます。さらに、例え企業に問題がなかったとしても、扱っている分野や商材などにネガティブなイメージがあれば、企業にもそのイメージがそのままついてしまいます。

そこで、企業に一度ついてしまったネガティブなイメージを払拭するために、企業出版をするケースもあります。本では企業の理念や活動だけではなく、企業の本音つまり自分達が本当に言いたいことを余すところなく伝えることができます。

リブランディングのために本を出すことは、企業出版の有効な活用方法と言えます。

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企業出版の使い方7:協会ビジネスのための本

企業出版は、営利目的の活動を行う法人だけではなく、一般社団法人や協会など非営利団体の活動を広く伝えるためにも有効な手段です。

2023年12月に出版されたばかりの「医デ本 今日から現場で使いたくなる医療デザインの入門実践書」は、一般社団法人 日本医療デザインセンターが“医療デザイン”という聞き慣れない概念をわかりやすい言葉で伝えている本です。日本医療デザインセンターが考える医療デザインとは、「すべての人が安心して豊かに生きることを目的とした」企画・設計および、それを実現するためのプロセスとのこと。この考えを具体的な事例を交えて紹介し、医療の現場に限らず広く社会に浸透させていくことが出版の狙いです。ホームページやカタログではなく、本というまとまった形態をとることによって、日本医療デザインセンターの活動の全貌を理解することができます。

また、2023年7月に一般社団法人自然栽培協会監修によって出版された「農業と食の選択が未来を変える」も、自然栽培の普及と流通網(ビジネスモデル)の確立を目的とした団体の活動を広く世間に伝える本です。この本がユニークなのは、啓蒙書としての側面だけではなくビジネス書としての側面があることです。自然栽培にビジネスの可能性を感じ、そこに参画する人が増えれば市場が活発化する。本があることによって、そのような未来がイメージできるのでしょう。

そしてもう一冊は株式会社エムズファクトリー代表取締役であり、一般社団法人クラフトバンドエコロジー協会代表理事の松田裕美氏による「クラフトバンドで編む ほめられバッグ・かご・こもの」。松田氏はこれまでに、学研、扶桑社、朝日新聞社、牧野出版など様々な出版社から約15冊の本を出版しています。本はいずれもクラフトバンドのレシピ本ですが、出版するごとにクラフトバンドのファンが増え、そして協会の会員数も増えるという理想的なスパイラルになっています。今では協会の会員数は10万人を超え、会社の業績も成長の一途を辿っているとのこと。企業出版の理想形がまさにここにあるといっても過言ではないかもしれませんね。

 

「医デ本 今日から現場で使いたくなる医療デザインの入門実践書」

著者:一般社団法人 日本医療デザインセンター

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「農業と食の選択が未来を変える」

一般社団法人自然栽培協会監修

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「クラフトバンドで編む ほめられバッグ・かご・こもの」

著者:松田裕美

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企業出版の使い方7選!まとめ

ご紹介した事例からもわかるように、企業出版は実にさまざまな使われ方をしています。本という誰もが馴染みのある形態におさめられている数々の言葉は抵抗なく受け入れられ、きっと読む人の心を動かすのではないでしょうか。

企業出版に興味のある経営者様はお気軽にスタックアップまでご相談ください。

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