10年離職ゼロの会社直伝!社員の定着率を上げるには

10年離職ゼロの会社直伝!社員の定着率を上げるには

本出版の企画から販売戦略までをプランニングする、出版プロデュース会社、スタックアップです。

すっかり当ブログのレギュラーとなってしまった我らが後尾(ごのお)社長。

今日もガチ質問をぶつけてしまいました。
ズバリ「社員の定着率を上げるためにはどうすればいい?」という、経営者共通の悩みです。

聞くところによると、当社グループの社員定着率がヤバいらしく、なんでも10年に1人辞めるか辞めないか、だそう。ヤバいというのは、辞めなくてヤバいということです。

そしてなぜ社員定着率と、本の出版(企業出版)が関係するのか…それは後半で!

早速社長に聞いていきましょう!

社員の定着率を上げるには
【1】離職率が低い秘密は、野球のキャプテン経験にあった!?

インタビュアー
後尾社長、昨今の離職率の高さは由々しき問題ですよ! みんな辞めすぎ!
後尾
ちょうど最近、その話をお客様としてたんだよね。
その人は、自分が寄稿した本の「人生で大切なことはすべて高校野球から教わった」を読みました、っ言ってたんだけど、まさにそこに書いてあることが、社員の定着率にも当てはまるんだよ。
インタビュアー
面白そう!どんなことが書いてあるんですか?
後尾
実は昔、自分は野球の強豪校のキャプテンをやっていたんだよね。
あの頃の野球部って言ったら、それはもう恐怖政治の典型。
何かあったら鉄拳制裁だし、部員は殴られたくないから渋々ちゃんとやっていたってわけよ。
まぁ、そういう時代。

も、自分はそうはしなかったんだよね。
キャプテンになってからはそういうことは一切やらなかった。だって普通に考えて嫌でしょ。
恐怖政治が自分は本当に嫌だったし、それは違うなってわかっていたから、違うやり方でチームをまとめようと思ったんだ。

10年離職ゼロの会社直伝!社員の定着率を上げるには

インタビュアー
当時からやさしいんですね。
後尾
目指したのは、キャプテンとして自分たちが自分たちの目的のために主体的に動くチームをつくることだったんだよね。
でもそれは、よくよく考えると今の会社でも同じことをやっているんだよ。
インタビュアー
といいますと?
後尾
社長である自分があれこれ言わないで、社員が自分でやるべきことをわかっていて、主体的にやっている状況をつくるようにしている。
自走できる環境っていうのかな。我ながらうまくいっていると思っているよ。

社員の定着率を上げるには
【2】重んじるのは自発的なアクション。ミス原因の追求。

後尾
よく周りの人から、「どうして後尾社長は怒らないのですか?」って聞かれるんだけど、
理由は簡単で、怒られてその人が動いたとしても、成長にならないからね。

例えばミスをしたときに、ミスしたことに対して怒るのではなく、どうしてミスをしたのかという“原因”を考えて、次にミスをしないためにはどうしたいいかという“対策”を練った方が健全でしょ。
そういうスタイルだから、うちの会社は社員がほとんどミスしないよ。

インタビュアー
なんと! 社員がミスしない会社ってすごいことですよ!
後尾
うちは印刷もやっているから、ミスはなかなかの損失になるのですよ。
汚れがついたまま印刷しちゃったりしたらやり直しだから、ミスがあったときは原因究明を徹底して、チェック体制を強化して改善につなげているよ。
刷りだしのチェックを全員でやってから、次へ進めるようにしている。

スタックアップの出版メソッド

インタビュアー
全員で! 徹底していますね。
後尾
汚れがついたまま印刷しちゃった場合、極端な話お客さんに渡す前にわかれば刷り直しできるんだけど、それを内部でこそこそやるのは違うよね。
バレないからいいよ、ではなく最初から最後まで誰に見られても恥ずかしくならないように堂々とやろうよ、って。

スタックアップの社訓は「正直、真面目、明るい会社」だから、恥ずかしいことはやめようってそれだけは常に意識して伝えているかな。

インタビュアー
結果、社員は成長し、そしていつまでも辞めないわけですね(笑)。
後尾
職種的に転職が難しいというのもあるけどね。
印刷は専門技術がいるから、転職先が限られてしまうし、狭い業界だからほとんどが知っている会社になってしまうわけ。
だから、みんな転職しないのかな。うちは10年に1人辞めるかやめないかだよ。

退職金の準備も大変なのよ…(笑)

社員の定着率を上げるには
【3】社長と社員のコミュニケーションとは

インタビュアー
社員とはどのようなコミュニケーションをとっているのですか?
後尾
コロナ前は社員とよく飲みに行っていたけれど、コロナを境にいろいろと変わったよね。
それまでは、飲み会もそうだけど日常的に社員と直接話す機会がたくさんあったから、コミュニケーションは活発で意思疎通も問題なくできていると思ってた。

でも、コロナ禍でそういうこともできなくなって「どうしよう」ってなったときに、単純にチャットツールを入れたよ。
人数が多い会社ではないので、社員の誰もが社長である自分に直接連絡を入れることができるようになっている。
みんなちょっとしたことでもホイホイ気軽に聞いてくるよね(笑)。

10年離職ゼロの会社直伝!社員の定着率を上げるには

インタビュアー
いいですね! 社長と社員の距離が近いって大事な気がします。
ところで、先ほどおっしゃった「自分で考える社員」を育てるというのは、具体的にどのようなことをやっているのですか?
後尾
特別なことは何もしていないけれど、強いて言えば「任せる」ことかな。
そのためには我慢と忍耐が必要。

自分が営業の社員だった時はがむしゃらに新規開拓をしてて、その時のお客様を自分が持ったまま社長になっちゃったから、引き継ぎが大変だった経験があるんだよね。
一応は一通りの顧客情報を伝えるんだけど、細かい特徴だったり、性格的な部分だったりは伝えにくいよね。
お客様も何かあると営業担当ではなく、社長になった自分のところにきちゃってたから、全然引き継ぎができていなかった。

でも、それじゃまずいってことで、今は営業担当にお客様を任せるようにしている。
お客様にも何かあったら営業担当に行くようにお願いしている。
本当は自分が直接やりとりしたいんだけど、そこはグッと我慢だよね。
いつまでも抱えているわけにはいかないし。

社員の定着率を上げるには
【4】ゴミ捨てトイレ掃除も社長の仕事

インタビュアー
社長になった後尾さんにお聞きしたいです。社長の仕事ってなんですか?
後尾
一言では言えないけれど、先を読むってことは一つの重要な仕事じゃないかな。
自分はかつて営業社員だったから、ついついプレーヤーになってしまいがちだけど、社長の仕事は目の前の実務をこなすことではなく、先手先手を打って行動することだと思う。

成長なくして存続なし、とよく言うけれど、企業は成長していかなくてはいけないから
仕掛けていくことも大事だし、そのためには時流を読まないといけないからね。

だから、自分も現場に出たいのはやまやまだけど、なるべく営業の人たちの主体性を大事にして、お客様の特徴などは自分たちで把握してもらうようにしているよ。

インタビュアー
先が見えない時代ですから、先を読む力は自社を守るためにも必要ですよね。
後尾
先日ちょっとした出来事があってさ。
取引関係のある出版社のうちの一社が倒産しちゃったんだよね。
でも、その情報を知ったのは、取引のある他の強豪の出版社の営業さんからで、昔自分がそこの営業担当だったからすぐにこっちに知らせてくれたわけですよ。

そのおかげでこっちもすぐに動くことができて、トップの人に事実確認をしたり今後の対策を考えたりと、事なきを得たと言うか、まぁ被害は最小限に済んだわけ。

その時にあらためて社長は業界の動向に目を光らせていないといけないなと思ったよ。
いかに社長は周りの情報を掴むかだよね。それは本当に大事。

インタビュアー
と言いつつも、後尾社長は社内では社員とともにゴミ捨てやトイレ掃除もやってますよね。振り幅が広い!

10年離職ゼロの会社直伝!社員の定着率を上げるには

後尾
そう、よく知っているね。自分も含めて当番制でやっているからね。順番に回ってくるんですよ。
社長だからやらなくていいってこともないと思うし、当たり前のことだと思ってやっていますよ。

社員も変に気を使わないのもいいよね。
「今週は社長の番ですよ」とか、普通に言われているし(笑)。
他にもコーヒーメーカーの豆を買ったり入れたりしています。
みんなは1杯10円払って飲むだけだけど、自分は豆と水を買うという重要なミッションがある。
自分なんてこれまでに数回しか飲んだことがないよ。

社員の定着率を上げるには
【5】社長との距離の近いから、社員の方から寄ってくる

インタビュアー
目線が社員と同じですね。いいと思います!
後尾
社員と自分の年が近いって言うのもあると思うな。同世代が多いからね。
でも、今は時代がそうなんじゃないかな。
例えば経営者の会に行っても、うまくいっている会社の社長は威張ってないし、自慢もしない。

それどころか失敗談ばっかり話すからね。
自分をさらけ出す力が強く、またそれを恥ずかしいと思っていないところがあるよね。
きっと社員から怒られても、「ああ、ごめんごめん」って言える人たちなんじゃないかな。

インタビュアー
なるほど。社長と社員の垣根が低い企業であれば社員もやりやすそうですね。
スタックアップの驚異の離職率の低さは、きっとその辺も関係しているのでしょうね。
新入社員に対して、何か特別にやっていることってありますか?
後尾
特別にやっていることはないかな。
普通に、というか自然に接しているよ。
離職率を下げるために何かをやっているってことはないね。

人が会社を辞めようと考えている時って、だいたいが不満やストレスがたまっている状態なんだけど、その時に話を聞いてあげることで解決されることもありますよ。

私のところにきて、たまりにたまった不満が爆発したときに、こっちが下手に何かを言わないで、ただひたすら聞いてあげる。
そうすると不思議と相手も冷静になってきて、考えなおすようになることが多いかな。
こっちとしてはただ聞いてあげているだけなんだけど、いつの間にか問題は解決されて辞めることにはならないよ。

インタビュアー
不思議! そういうものなんですね。
後尾
うん、だから、こちらから「何か困っていることはない?」って聞きにいくことはしないよね。
社長が怒らないし話しかけやすい雰囲気だから、何かあったらあっちからくるかな。

社員の定着率を上げるには
【6】社員の定着率向上に、企業出版がどう活用できるの?

後尾
そして、もちろん社員の定着率を上げるためには本もどんどん活用したほうがいいと思いますよ。

うちで出した企業出版で

「みんなのおもいで.com」
「元自衛官の自分でも社長になれた: 革新的ビジネスモデルのヒントがここにある!」
「デジタル時代を生き抜く『エモーショナル経営』」
「良い治療家になる7つの秘訣 柔道整復師の働き方が変わる 生き方が変わる」

などは、理念浸透とエンゲージメントの強化ができた好例じゃないかな。

中には面接前に読んできてもらって、感想文をもらっている会社もあるみたいだよ。

インタビュアー
すごい!社員に読んでもらうための企業出版って、画期的ですね。
後尾
理念を浸透させるのは大事。
社員も感情で動くから、自分がいる会社に対して興味がなくなってきたり、不信感を持つようになったら離職への一歩だよね。
そうならないためにも、熱いことを堂々と伝え続けることは大事だと思うよ。

それに企業の人事の人は、離職防止のために何ができるかをあれこれ調べたりしているけど、小手先のテクニックじゃないんだよね。原因がどこにあるのか突き詰めて、必要とあらばこちらが変わらないといけない。それは勇気だよね。

自社が変わる、さらにいうと社長自身である自分が変わるって勇気がいることだと思う。
でも、離職の原因を相手側や採用会社のせいにしちゃダメだよね。

インタビュアー
わかります。
後尾
この前の夏の甲子園がいい例だよね。
慶応が優勝したんだけれど、(※2023年慶応高校が107年ぶりに優勝)
上下関係が比較的フラットで、それぞれが自発的にどんな練習をすべきなのかを考えて、行動して……それで優勝しちゃったもんね。

時代はそういう風になってきているってことだし、会社も同じだと思うよ。
だから、40年も前からそれを実践してた自分(後尾社長)は偉いな、って(笑)。

インタビュアー
実際に、後尾キャプテンのやり方で、チームの成績はどうだったんですか。
後尾
めちゃくちゃ弱かった!(爆笑w)
本当に。上の世代が甲子園で優勝しちゃったもんだから、それ以降、全国から優秀な選手を集めて強いチームにしようってなったらしいんだけど、逆に上手い人はボコボコにやられてみんなやめてったね。
出る杭は打たれるってやつですよ。

ところが自分は無名の中学出身で、下手くそだったからいつまでも目を付けられることがなくて。
だからいつまでもその他大勢で続けられたわけ。
でも、たまたまユニフォームにひらがなで大きく「ごのお」って名前を書いていたから、それが珍しかったのか「おい、ひらがな!」ってあだ名付けてもらって、キャラを覚えてもらえたんだよね。

そこからは、持ち前の処世術で、その他大勢から頭一つ抜けたよね。気づいたらキャプテンだよ(笑)。

10年離職ゼロの会社直伝!社員の定着率を上げるには

インタビュアー
そんな話あるんですね!その時の組織論が今に通じているのは、やっぱり先見の明がありますよね。

でも、後尾さんと一緒に仕事させてもらっている私からすると、
いつでも優しく社員に寄り添ってくれる社長だから、だから人が付いてくるんだろうなってそんな風に見えています!(^^)やっぱり鉄拳制裁より<優しさ!ってことですね!

今日もたくさんのお宝情報ありがとうございました!

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