自分の本を書店に並べたい!売れる本の作り方~「ベストセラー著者に聞く売れる本の作り方」~
本の企画から販売戦略までをトータルプランニングする「出版企画・出版総合プロデュース」会社のスタックアップです。これまで多くの書籍をプロデュースして参りました。
本日お話をしたいのは、売れる本はどのようにして作られているのか、ということです。
誰しもが一度は自分の本が出版されたときのことを想像したことがあるのではないでしょうか。自分の書いた本が派手なポップと共に書店に平積みで並べられ、書店にきた人々がそれに惹かれて続々と自分の本を手に取り、どんどん店頭から在庫がなくなっていく姿。気がつけばベストセラー作家としてメディアから注目され世間からは羨望の眼差しで見られ、プライベートは印税収入で悠々自適な生活……。
しかし、自分の本を書店に並べたい、と思っても、その方法を知っている方はあまり多くありません。ましてやベストセラーを作るためにやるべきことを知っている人はさらに少数です。
では、「自分の本を書店に並べたい」「自分の本をベストセラーにしたい」という夢はどうすれば叶えられるのでしょうか。
本日はその方法を見ていきます。最後には実際にカスタム出版のスタートから商業出版のオファーが絶えないほどの人気作家になられた松田さんに行ったインタビューを掲載します。
自分の本を書店に並べる方法は主に
「商業出版」と「カスタム出版」の2種類
まず、自分の本はどうすれば書店に並べることができるのでしょうか?
自分の本を書店に並べるには、
・商業出版
・カスタム出版(ブランディング出版)
と、主に2種類の方法があります。
それぞれの費用や、メリット・デメリットを見ていきましょう。
商業出版の費用・メリット・デメリット
まず、商業出版は費用がかかりません。出版社が負担する上に販促も出版社が行なってくれることがほとんどです。
商業出版のメリットとしては、「影響力が大きいこと」と「印税収入を得られること」が挙げられます。一般の読者にむけて多くの部数が出版されますので、専門家としての認知度や信頼度をあげたり、集客数を増やす手段としても有効的です。商業出版を通して、企業理念やビジョンを発信することで新規顧客を獲得し、売上を伸ばした企業は多く存在します。
印税収入に関しても、書籍が売れる分だけ著者側が印税を受け取ることができます。
商業出版のデメリットとしては、「企画の通過率が低いこと」と「著者の意向は二の次になること」が挙げられます。商業出版は出版社が費用を負担します。そのため、ただ企画を持ち込んだだけではまず見向きされません。また、出版社が主導で動きますので、どうしても著者が伝えたい内容と実際の企画の内容に違いが生じます。
カスタム出版の費用・メリット・デメリット
カスタム出版は著者側が費用を負担します。販促などのサービスも支払う料金に含まれていることがほとんどです。
カスタム出版のメリットとしては、「著者主導での本作りができること」と「スピーディーな出版ができること」が挙げられます。費用は著者側が負担することもあり、著者の意向に沿った本を作ることができます。そのため、集客力向上、企業理念の浸透などを目的として出版をされる経営者の方も多くいます。
また、商業出版と比較すると企画に携わる人の数が少ないため、スピード感を持って出版をすることが可能です。スタックアップでは最短で3ヶ月でのカスタム出版も可能です。
カスタム出版のデメリットとしては、「出版に費用がかかってしまうこと」「商業出版と比較すると部数が少ない」といった点です。
カスタム出版は著者が費用を負担する必要があります。また、商業出版と比較すると出版部数に差があります。商業出版と同じように書店に並ぶので、多くの人にむけてのアピールも可能ですが、その母数が他の書籍とは異なるため、自分の本を売っていない書店があるなど、必然的に人の目につく確率は低くなります。
自分の本のジャンル、ターゲットを明確にして、
それらを得意とする出版社を知っておくことが大切
自分の書いた本を書店に並べるにあたって、企画を作る段階で「ジャンル」や「ターゲット」を明確にすることはとても大切です。具体的な読者のイメージを持って企画を作るのと、そうでないのでは、実際に本を読んだ方の刺さり方が変わってきます。そのためにも、自分の本が書店の中でどの棚に並んでいるのか、というイメージを持つことは非常に大切です。
また、具体的なイメージを持つことと同じように大切なことがあります。
それは、企画の持ち込みを行う出版社をどこにするか、ということです。
同じ出版社でも、ビジネス書が得意な出版社があれば、教育系の書物が得意な出版社があります。出版社によって強みとなるジャンルがバラバラなのです。
ですので、企画のターゲットを絞ると同時に、企画を活かせる出版社選びも重要になってきます。スタックアップはビジネス書と自己啓発と実用書の企画が得意で、それらを出版している大手出版社とのコネクションがあります。当然、それ以外の分野を得意とする出版社ともコネクションがあります。
確実に自分の本を書店に並べるために、
出版プロデューサーを頼ろう!
自分の本を書店で売ってもらうために、一人で企画を考えた、という方がたまにいらっしゃいます。
出版社にメールで企画のファイルを送ろうか、それとも編集部にアポをとって持ち込もうか、という風にお悩みのケースが多いのですが、非常に残念なことに、これらのケースで出版社がまともに取り合うケースはゼロに等しいです。メールはスルーされ、アポイントは取れません。
なぜかというと、出版業界は現在縮小傾向にあり、かなり苦しい戦いを余儀なくされているからです。経営に余裕がないため、確実に売上の作ることができる本づくりを強いられているのです。その企画の考案者がインフルエンサーであったり、多大なる影響力がある人だと話は変わるかもしれませんが、そうではない方が大半です。
そこで、確実に自分の本を書店に並べるためにも出版プロデューサーを利用していただきたいのです。
スタックアップのプロデューサーは数多くのベストセラーとなる実績を残してきました。また、スタックアップの母体企業は約70年の歴史を持つ新灯印刷という企業です。新灯印刷はこれまで多くの出版社との印刷での取引実績があり、信頼関係を築いてきました。
そのため、スタックアップには多くの出版社とのコネクションがあります。スタックアップだからこそ、出版社の編集者、営業社員の方々が商業出版の企画提案のために時間を確保してくださることができます。
スタックアップに頼っていただくだけで、企画のブラッシュアップを行い、完成度の高い企画を出版社側に売り込むことができます。商業出版の場合、出版が決まった場合の成功報酬だけを頂いているため、売り込みまで無料でお手伝いすることができます。
スタックアップの実績
スタックアップのこれまでの実績をご紹介します。
社内プレゼンの資料作成術。こちらは10万部を突破しました。この書籍は韓国語、台湾語、中国語、タイ語にも翻訳されており、海外でも好評です。
株式会社M’s factory代表取締役の松田裕美さんによるクラフトバンドシリーズ。こちらは累計20万部を突破しています。現在、松田さんは学研、扶桑社、朝日新聞社、牧野出版など様々な出版社からのオファーが後を絶たない状態です。
この出版がきっかけでTV出演の依頼も増加し、ヒルナンデス、にじいろジーン、マツコ会議など、2018年だけで11本の番組に出演されています。自身が経営されている会社へのサービスの問い合わせが前年比の6倍を超えています。自身が立ち上げた「一般社団法人クラフトバンドエコロジー協会」の会員数は年々増加しており、2019年には10万人を突破されています。
また、こちらの軽貨物運送シリーズはカスタム出版での出版でしたが、この出版を機にそれまで関東を中心に問い合わせが来ていたのが、いきなり全国から電話が来るようになりました。今では北海道から大分まで営業所があります。
行動する勇気。フォレスト出版から出版したこの本は、2刷を達成しています。
アトピーが治った。こちらの書籍は3刷を達成しています。
リーダーは背中で語れ。こちらも2刷を達成しています。
ベストセラー著者に聞いた、売れる本の作り方の話
最後に、カスタム出版からスタートして現在では商業出版のオファーが絶えない著者、株式会社M’s factory代表取締役の松田裕美様に話を聞きました。
自身の事業「クラフトバンドを用いたバッグやかごの通信販売・通信講座」の成功のみならず、そのレシピブックでもベストセラーを生みだしている松田さん。
その陰には、「事業」・「出版」の垣根を越えた松田さんならではの1つの連綿たる想いがありました。
■スタックアップとの出会い、新たに開けた「出版」への道
インタビュアー(以下イ:):前回までのインタビューでは、松田さんの事業に関してのお話を聞かせていただきました。いよいよ「松田さんと出版」というところでお話を伺っていこうと思いますが、そもそもスタックアップとの出会いにはどのような経緯があったのでしょうか?
松田さん:偶然と言っていい出会いだと思います。女性経営者が共著する本の出版記念パーティーで、偶然にも後尾さんと同じテーブルになったのです。そのパーティーは後尾さんの企画だったのですが、私は全く知らずに参加していました。
幸運でした。というのも後尾さんと出会うまでにも教材とは別に、自社出版で5冊ほど本を出版していましたが、全く反響が無く悩んでいましたので。
ネット販売だったので、「手芸」の本のターゲット層がまだそういった本の買い方に親しみのなかった頃だったというのもあるとは思います。
そこへ後尾さんとの出会いだったので「書店に本を並べたいんです!」とすぐさま掛け寄りました。
イ:それは本当に運命的な出会いですね!
松田さん:それでも軌道に乗るまでは試行錯誤しました。ヒットは出版プロデューサー、後尾さんに努力いただいた甲斐あってです。
後尾さんとこの企画で動き初めて間もなく、とある出版社から3冊まとめて出版していただきました。しかし鳴かず飛ばず。各種の本を大量に取り扱っている大きい本屋でこそ、その3冊は稀に見かける程度で、千葉の街の本屋には全然置かれていなかったのです。
どうしたものかと思いましたが、後尾さんがその後も出版した本を持って、色んな出版社に掛け合ってくれました。そこから既に出来上がっていたコンテンツを元に、学研さんから自費出版的に出したのがこの「簡単!かわいい!クラフトバンドですぐできる!」です。
これが大ヒットとなり、次に出す本はなんと学研さんの”自社企画”として出してもらえることになったのです。
■出版社の力と、プロが作成する本のクオリティ
イ:ということは、やはり出版社の力が大きかったという事でしょうか?
松田さん:その通り。本屋に平積みされているかどうかは本当に大事です。学研さんから出版いただいた本は、小さい本屋でも並んでいました。
また学研さんの企画となったら動いてくれる人が違うんですね。
掲載する写真もスタイリスト、デザイナーさんまで入ってプロの方が撮影してくれます。それだけでクラフトバンドの印象がガラッと変わる!
例えば小物やカゴの「配置」。玄関なのか、ベッドサイドなのか。作ったものをどのように使用するか、読者が想像しやすくなっています。
ここまでオールカラーで仕上げている本はほとんど無いそうです。
似たような本でも、大体は作り方の詳細ページは2色刷りになっていることがほとんどなので、オールカラーだと並んでいても目立ちます。形も正方形にしたことで特徴的。
お陰様で読者層を考えても、とっても読みやすい本に仕上げていただき、一気に5万部が売れました。
これまでの累計販売部数は15万部を越え、他の出版社さんからも「うちから出してほしい」と次々に手が上がるようになりました。
■松田さんの出版プロデューサーとの付き合い方
イ:なるほど。売り方、見せ方の工夫で一気にヒット作品になったわけですね。
もう少し詳しくお尋ねしたいのですが、これから本を出版しようとお考えの方に向けて、「著者」である松田さんは「出版プロデューサー」との付き合い方をどう捉えていらっしゃいますか?
松田さん:持ちつ持たれつの関係。いかに相乗効果を生み出せるかではないでしょうか。1人の「著者」として言えば、まず自分のことをきちんと理解してくれて、他人に上手に説明してくれるプロデューサーかどうかが大事だと思います。
後尾さんの凄い所は当の本人よりも「私」のことを上手にPRしてくれること。
そして「本」「出版」のプロフェッショナルなので、私には考えもつかないところまで神経を張り巡らせ、考えて、動いて、アプローチしてくれて、アドバイスをくれる。
それにはお互いが「良いものを作りたい」という同じゴールを目指している、目指せていることが前提になってくると思います。
■売れっ子著者が語る、「欲しいと思わせる本」とは
イ:まさに二人三脚といった感じですね。出版プロデューサーの力量に加えて、それでも良いコンテンツがないと良い本にはならないのでは?松田さんの本造りへの心構えを知りたいです。
松田さん:私は手芸のレシピ本を出版していますが、数ある同種類の本から自分の本が「1番」にならないと買ってもらえない。
掲載しているレシピと、出来上がる物はどんな言い訳もできない位本気で作ります。実際に手に取った方の実になる本になるのか、そこを常に厳しく考えています。
「本当にこれは可愛いか?」「本当にみんなが作れるか?」「作ってみたいと思うだろうか?」といった判断は厳しく吟味・チェックしていますよ。それこそスタッフにうんざりされるくらいに。だって出来上がりがイメージができなければそのレシピを買わないでしょう。
その「本気度」が、欲しいと思わせるかどうかを左右すると考えています。
似たようなレシピブックは無数にありますが、私の本は吟味した作品しか載せていません。
本は人に影響を与えてくれます。会社を経営する上でも同じですが、「人の記憶に残らなくてはいけない」と思うんです。物語や小説ではなく写真と作り方メインのレシピ本ですが、楽しんでもらうための最大限の努力をしています。
せっかく手に取ってもらったのであれば、ふとした時に読み返してもらいたいですし、どんな形であれ記憶に残って欲しいですものね。
■本をこれからも作り続けるモチベーション
イ:やはり「他人」の事を考える精神はご自身の事業と変わらず、出版にも反映されているのですね!
松田さん:たまたまテレビで一瞬見かけただけなのですが、田舎の山の上にポツンと建てられた一軒家で、おばあちゃんが私のクラフトバンドでバッグを編んでいた映像が映った事がありました。
そのおばあちゃんは「何もする事がないからコレ編んでる」と仰られていたのですが、そのお部屋には、自社のクラフトバンドで作られたバッグがいっぱい並んでいました。うちのオリジナルカラーのクラフトバンドで作られていたので間違いありません。
「近所に人がいなくて寂しいんだろうな」
「バッグをたまに訪れてくれた人にあげるんだろうな」と、想像するとたまらなく嬉しくて。
私も初めはたった1人で編んでいましたから。
それの映像を観た瞬間に、色んな人にクラフトバンドが伝わって様々な折に気持ちを満たすことができるのであれば、本を出版してクラフトバンドを有名にしていく意義はあると感じました。
次回作もぜひ楽しみにしていただきたいです。
イ:なんとも素敵なお話です。最後のインタビューでも著者のお立場からの貴重なご意見を伺えました。これから出版を考えている方々にとって非常に参考になるお話でした。
松田さん、長きに渡りありがとうございました!
出版も、事業にも、松田さんの全力投球な姿勢は変わりません。
きっとこのインタビューを読んでくださった方々は、次の本をまた違った角度からも見ていただけるのではないかと思っています。それくらい過去の話を洗いざらい話してくださいました。
皆様、全4回読んでくださり誠にありがとうございました。
スタックアップでは、著者の想いを「売れる本」へと導く出版企画プロデュースをしております。我々も松田さんの熱さに負けず劣らず、全力で取り組んでいます。
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