ライザップ式、企業理念を浸透させるための取り組み
今回は、企業理念を浸透させるための取り組みについてお話します。
2017年、弊社スタックアップでは「人は変われる。ーライザップで証明された自分を変える極意」(自由国民社)の書籍プロデュースに携わらせていただきました。
そのような経緯もあり、企業理念を基にした書籍の中でも一際印象深かったというライザップ社の話を弊社代表の後尾に聞きました。
■企業理念が浸透しない会社とは
弊社では企業理念の認識を社員に持たせたい、判断の軸として理念をより浸透させたいという経営者の方から度々ご相談をいただきます。この「理念」というのは非常に奥が深く、社内向けに書籍を企画・出版し、社員に配布している企業なども多数あります。
企業理念は、会社全体に浸透して初めて意味を持ちます。厳しい言い方にはなりますが経営陣がただ言葉だけをスローガンのように掲げているだけは意味を成しません。
HPやパンフレットに記載しただけで終わってしまっている、朝礼で唱和をしているけれど心が込もっていない、などと感じることはありませんか。
企業理念が浸透している会社には決まって、サービスの重要なところに理念の軸が表れていました。
■ライザップが行う企業理念の浸透方法とは…?
短期間でダイエットをする肉体改造ジムのライザップはご存知かと思います。ライザップ社は企業理念が社員全体に浸透されている成功事例です。
ライザップの企業理念は”「人は変われる。」を証明する”です。
ライザップに来るお客様は、「痩せたい」「変わりたい」という目的を持ってきます。そこでトレーナーはしっかりとお客様に向き合い食事面からトレーニングまで全て担当をします。
食事やトレーニングメニューなど写真で共有し、中には「ラーメンを食べてしまった」「お酒を飲んでしまった」その後ろめたさから報告しなくなるなど、ダイエットを怠ったり嘘をついてしまうお客様もいるそうです。そうなると当然思うような結果は出てきません。
しかし、トレーナーは食べたり飲んだり、嘘をついてしまうお客様を攻めることなく「このような結果になったのはすべて私の責任です。もう一度メニューを一緒に考えましょう。」とダイエットをなかなか継続できないでいることを自分のせいにするそうです。
その時お客様はどのように感じるでしょうか。
一瞬鳩が豆鉄砲を食らったような表情をするかもしれません。そして恐らく「こんなに向き合ってくれている人がいるのに…」と罪悪感にかられるのではないでしょうか。
この人間関係が根底にあるところでお互いがしっかりダイエットに向き合い、結果が出ることでトレーナーはお客様から喜ばれ感謝されたという成功体験を得ることができます。互いのやる気が継続し、お客様にも全力を尽くせるようになるそうです。
「全ての責任は自分にある」という思考を習慣化させることで「お客様は痩せることができる」とスタッフは信じ続けることができます。それにより「人は変われる。」という理念を浸透させることに成功しているのです。
■ライザップ以外に、他社の成功事例も!
他にも会社で決めたことを全員一致で理解し、真剣に取り組んだ結果、成功した面白い会社があります。名刺をスキャンするだけで顧客情報を会社内全体で一括管理できる、名刺管理のSansanという会社です。
創業当初は、「世の中にイノベーションを!!」ということだけを必死に考え体現に向かっていたそうです。会社の立ち上げ当初のミッションは、「知名度を上げる」というものでした。知名度を上げるために思い切ったアクションを起こしたエピソードには、5億円の融資をしてもらい5億円まるごと広告(CM)に使ったという話まであるくらいです。
会社にとって受けた融資を全て広告費に使うというのは並大抵の覚悟でできることではありません。そこまでミッションに向かって突き進み認知を社会に根付かせるという経営陣の姿勢。これは社員にも伝わります。やるんだ!という気概が理念やミッションを重んじる啓蒙に繋がっているのでしょう。
ちなみに今ではCMも第7弾にもなっているそうです。当初から変わらず、経営陣がやり続けているということ。社員に対して経営陣が背中を見せることで、企業理念やミッションを社員も意識するようになります。
■何事も習慣化することは大事
この2つの例から見えるように企業理念を浸透させるにもいろいろな方法や取り組みがあるわけです。習慣というのは身について自然とできるようになるまでには、時間がかかります。
私(後尾)の余談になりますが、以前奥さんに洗濯物の干し方を指導されたことがあって…はたいてから干してと言われて渋々やっていたら習慣になり、今でも干す時は必ずはたいているんですよ…(笑)
共通する点は、習慣化すると無意識に行動できるようになるということ。そこまでいって初めて浸透しているといえるのだと思います。
企業理念の浸透に必要なのは、社員が自然に習慣に落とし込めて体現できるような取り組み。ある程度口酸っぱく何度も言い続けないと、大人子どもに関係なく、多くの人はやり続けられないと思います。
いかがでしたでしょうか。
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