【事例!】経営理念が浸透しないと、現場で何が起こるのか

2019年10月12日

経営理念と企業理念の浸透について「経営理念の浸透はなぜ大切なのか?3代目の事例からお伝えします」「経営理念が浸透しない理由と取り組み」と、2度に渡ってお話してきましたが、3回目の最終回では、買収してグループ企業となった2つの企業を取り上げます。

 

経営者の交代という従業員にとって大きな事態が起きた時に、理念の浸透によって仕事への取り組み方に大きな違いがありました。
理念を1から浸透させるところから、その結果生まれたポジティブな変化に焦点を当てていきます。

 

 

経営理念、企業理念が浸透していないとどうなるのか

これまで2つの理念の重要さについてお話してきました。
経営理念が従業員に浸透している・いないによって、企業ってそれほど変わるものなのか…と思う方がいるかもしれません。ここでM&Aにより新灯印刷(スタックアップの親会社)のグループ会社となった製本会社での事例をご紹介します。

 

言葉を選ばずに言うと、それまでの企業体質、また製本のクオリティは安かろう悪かろうというものでした。
仕上がったものを見てそのクオリティの低さに驚きました。きっと製本している従業員たちだって気が付いていたでしょう、そのクオリティに。

グループ会社になったことで「僕らの仕事はこれじゃだめなんだ」と伝えると、「そんなことを言っていたら時間がかかってしまいます」と、彼らなりの理由を示して真面目に返答してきました。

 

理念が浸透していない会社と向き合う

そこで気が付きました。どんなに優秀な社員でも経営理念や企業理念に共感していないことで、目先の業務に捉われてしまい、何のために仕事をしているのか、顧客が何を求めて依頼してきたのかを考えられていないのだと。

 

私はまず、「100年以上存続する会社」という経営理念を伝えた上で、今そのクオリティで納品していてこれから先の仕事をなくすよりも、今の仕事に時間をかけて完璧なクオリティで納品した方が将来的に顧客との付き合いが長続きすると説明しました。

 

それから毎日毎日、製品チェックをして、対話を欠かさず、そして言葉だけではなく態度でも示し続けました。

理念に共感し、従業員たちが同じ思いで仕事に取り組めていると実感できたのは3か月くらい続けた頃です。製品のクオリティが圧倒的に変化しました。

 

それまで経営自体が難しかったその製本会社は、おかげさまで増収増益を果たしているSS製本という会社です。

 

 

理念が浸透することで自然と変わってきた、
仕事への向き合い方と取り組み

するとその後予想もしなかった新しい変化が見えてきました。
製本業界というのは狭く、「あの会社は安いけど仕上がりがイマイチ」「あの会社は質は高いけど料金がかなり高い」といったようにそれぞれの企業の評判があります。また製本業界はどんどん会社が少なくなっていて、多くの印刷会社が新しく発注できる優良な製本会社を探しています。
SS製本の評判を聞いた顧客から新規取引の依頼が来るようになり、次第に顧客の顔ぶれが変わってきたのです。

 

そして何よりの大きな変化は、彼らの製品の基準が変わったことで「こんな製本をしてみたい」といったように、仕事に対して意欲的になったこと。
これには驚きと同時に、私が掲げた経営理念と企業理念が彼らに共感されて心の中に浸透し、仕事に対する取り組み方が根底から覆ったという経営者としての自信にもなりました。

 

2つの理念が浸透していないとすぐに会社が衰退したり傾いたりするとは限りませんが、浸透していることで幾つものポジティブな相乗効果を生むと胸を張ってお伝えできます。

 

 

 

社内外に経営理念や企業理念を浸透させるための出版に興味をお持ちになられた方は、ぜひスタックアップまでご連絡をください。無料での相談も受け付けております。

 

第1回目はこちら→経営理念の浸透はなぜ大切なのか?3代目の事例からお伝えします

第2回目はこちら→経営理念が浸透しない理由と取り組み