経営理念の浸透はなぜ大切なのか?3代目の事例からお伝えします

2019年10月05日

スタックアップは、本の企画〜販売戦略までをプランニングする「出版企画・総合出版プロデュース」会社です。

 

ここからは3回の連載で、スタックアップの親会社で印刷業を生業とする新灯印刷の3代目社長を受け継ぎ、経営者の信条である「経営理念」と、それを基とする行動理念でもある「企業理念」を作りました。
それを社内外に浸透させることの大切さと、浸透させるために必要な手段についてお話していきます。

 

3代目社長として就任し、真っ先に取り組んだこと

私は、新灯印刷(スタックアップの母体となっている印刷会社)の3代目の社長に就任しました。
生まれ落ちた時から新灯印刷と共にあり、祖父・父といった創業者のDNAは、まさに物心がついた頃には染みついていたように思います。
まるで呼吸をするように祖父や父の会社に対する思いを聞いて育ち、また、肌で感じてきました。
そこにあったのは、その思いに対する「共感」そして心の中への「浸透」です。

 

そんな会社を引き継いだ時、よく知ったはずの従業員との間に、会社や仕事に対しての思いに隔たりがあるように感じました。
例えば、どんなに気を付けていてもミスは起こります。
皆さんの企業では、ミスが起きた時に、正しい判断が下せない従業員、正しい判断が何なのかがわからない従業員はいないと胸を張って言えますか。

 

私が社長に就任した時は、経営理念という経営者の信条を従業員1人1人の心の底に浸透させておけば、トラブルはもちろん、仕事をする上で思いを1つにすることができると考えていたので、何よりもまず「経営理念」を掲げました

 

◆ 100年以上続く企業を目指す

◆ 100年以上続くためには、成長なくして存続なし

 

次に、実行するための「企業理念」=行動指針の1つを「正直で真面目で明るい会社」と決めました。

この経営理念さえあれば従業員は共感してくれて、何をするにしても従業員1人1人の心の奥底に「100年以上存続させるための歯車になっている」という気持ちを持っているはずので、会社をさらに成長させていくことは難しいことではないと思っていました。

 

経営理念や企業理念を、
すべての従業員の骨身に浸透させるための取り組み

ところが、経営理念や企業理念を掲げただけでは従業員の心には響いていないという現実にぶつかります。
以後、どうやって共感させ浸透させていくかについて悩みました。

創業者と経営者が違う場合、従業員だけど先輩というパターンもあります。
「こうやって今日まで支えてきた」という自負がある従業員にこそ、私自身も一緒に経営理念に立ち返って向き合うことで根気よくコミュニケーションを図りました。

 

また率先して行動し、経営理念に基づいた行動を見せるよう取り組みました。
私が先々代から話を聞き肌で感じ取ってきたのと同じように、従業員にも背中を見せるようにしたんです。
共感を得らために事あるごとに従業員と対話をしたことで、少しずつ私の経営の信条が彼らの心に浸透していったのだと思います。

 

 

 

経営理念を従業員に浸透させるということは…

自分の会社が落ち着き、大規模企業はどうやって経営理念を伝えているのだろうと思っていた矢先に、とある企業を創業していた松川氏から連絡がありました。
そのことをきっかけに出版した本が、スタックアップを立ち上げて自分たちで出版プロデュースをしていこうと初めて作った本です。

 

当初は数名規模だった企業が急成長し、経営理念や企業理念すらも伝わっていないと実感することが増えたそうです。
そこで全従業員に、改めて自分のDNAを形に残しておきたいという思いがきっかけとなりました。
経営者自らが入社してきた人に直接話ができることがベストだと考えつつも、同じ言葉で同じ温度感で多くの人に伝えることには限界があります。

 

思いが伝わり共感を得て経営理念が浸透していけば、どのような場面でも思いを1つにして成長へ導けることができるし、従業員にとっても自己実現に繋がりやすく、遣り甲斐を感じることで定着率が上がるとの考えがもとになっています。
迷った時に「社長の思いはこうだから」と立ち返れるような形あるもの、そしてみんなが同じ方向を向いて仕事ができる手段として、本に残すことが最良だと仰っていました。

 

 

経営理念で世の人々の心まで動かした経営者

経営理念を、従業員に対してだけでなく世の中へ伝えようとした経営者がいます。
ライザップの瀬戸社長です。

弊社でも出版プロデュースさせていただきました。

人は変われる。──ライザップで証明された自分を変える極意

経営理念である「人は変われる」という経営理念は、企業理念とともにポケットサイズのクレドにまとめており、従業員がいつでも立ち返れるようにしている瀬戸社長が、その理念を世の中に伝えることで、ライザップという企業の価値を広く消費者から共感を得て浸透させたかったそうです。

 

瀬戸社長の起業のきっかけは既に有名ですが…、高校生の時に付き合っていた彼女は、ぽっちゃりとした体形がコンプレックスでした。
そんな彼女がダイエットを決意した際、瀬戸社長が徹底的にサポートした結果、彼女は痩せて綺麗になりました。
綺麗になったことで彼女自身に自信がつき、もっと魅力的になったのですが、ある日、男子大学生に彼女を奪われてしまいます。

失恋を経験した瀬戸社長は、一念発起し猛勉強の末に大学に入学し、ライザップを創業したのです。
瀬戸社長はこれらのエピソードから、「人は変われる」というストーリーに共感を得ることで、「私でも変われるかも」と心を動かすことは、最強の差別化になると仰っていました。

 

そして「人は変われる」という経営理念のもと、ダイエット以外にも企業理念として「人が変われる」事業を次々と生み出しています。

 

 

事業という形あるものを築いている人はそれに対する熱い信条を経営理念を持っていて、そこに至るまでのストーリーが、従業員はもちろん、世の中に人々に浸透することの大切さについてお話いただきました。

 

 

経営理念や企業理念の出版に興味をお持ちになられた方は、ぜひスタックアップまでご連絡をください。無料での相談も受け付けております。

 

第2回はこちら→経営理念が浸透しない理由と取り組み

第3回はこちら→【事例!】経営理念が浸透しないと、現場で何が起こるのか