凄腕編集者、フォレスト出版森上さんに聞く!売れる本が生まれるまで。

2018年10月16日

こんにちは。
本の企画〜販売戦略までをプランニングする「出版企画・出版総合プロデュース」を手がけるスタックアップです。
 
本日は、人気ビジネス書、実用書、自己啓発書籍を多数発行しているフォレスト出版の編集長として数々の売れる本作りに携わってきた森上さんに、売れる本の企画の仕方から著者さんとの関係性までを語っていただきます。
 

 
森上さんがこれまで携わってきた本の種類は非常に幅広く、まずはプロフィールからご紹介します。
 

【森上さんプロフィール】

1974年生まれ。フォレスト出版(株)出版局編集部編集長。
◆1998年4月~2006年4月:山海堂書籍編集部
⇒健康、旅行ガイドなどの書籍編集に従事。
◆2006年5月~2011年8月:三五館編集部
⇒ノンフィクション、文芸、スピリチュアル、ビジネスなどの書籍編集に従事
◆2011年10月~:フォレスト出版編集部
 ⇒ビジネス、自己啓発、心理、健康などの書籍編集に従事。
 
《主な企画編集担当作品》
◎『呪いの解き方』(三五館/川井春水)※10万部
◎『メメント・モリ 21世紀エディション』(三五館/藤原新也)
◎『読むだけで心がラクになる22の言葉』(フォレスト出版/本田健)※11万部
◎『大好きなことをやって生きよう!』(フォレスト出版/本田健)※12万部
◎『自分の才能の見つけ方』(フォレスト出版/本田健)
◎『3年以内に成功する男、消える男』(フォレスト出版/松尾知枝)
◎『「めんどくさい」がなくなる本』(フォレスト出版/鶴田豊和)※18万部
◎『呼吸で心を整える』(フォレスト出版/倉橋竜哉)
◎『結果を出すリーダーほど動かない』(フォレスト出版/山北陽平)
 
ベテラン作家よりも新人作家のプロデュースに魅力を感じているという森上さん。
今回のインタビューではそのプロデュースの魅力から、新人作家の方々へのアドバイスまで
これからデビューを目指す作家さんも必聴の内容をお聞きしました。
 

■本づくりとは、美味しいカレーを作ること!?

 

 
インタビュアー(以下イ)「よろしくお願いします。まず森上さんが編集者としてどういったお仕事をされているのか教えてください。」
 
森上さん:まずは企画の立案。うちの会社では編集会議が月に2回あって、編集者は1会議につき2本、月4本の企画を提案します。
その後、その企画の本が実際に売れるかを検討する営業会議というものを通して、まあこれがいつも厳しいのですが、そこを通過して経営会議に臨みます。
 
3回の会議を通過した企画が本になっていきます。
これが弊社での本づくりのフローで、編集者は1人につき年間9冊の出版を目標にしています。
 
イ:一人につき9本…なかなか大変ですね。
 
森上さん:そうですね。会議を通ると実際に売り出しましょうということで著者さんとミーティングするわけですが、
まずはとりあえず参考としてプロットの原稿を書いていただきます。
 
特に初めて書く方でしたら、その方の筆力や視点、テイストを知るためにこの工程は欠かせません。
こちらが大体のニュアンスを掴んでから細かい内容まで原稿に落とし込んでいただきます。
 
森上さん:原稿が上がったら、それを整理して濃縮する作業があります。
僕はこの工程はカレー作りに近いとよく言っているのですが、
原稿では本に必要な文量の1.2~1.5倍ほどを書いてもらい、それらはカレーの材料となるわけです。
著者さんからいい素材を提供してもらったあとは、それらを編集者が足したり引いたり割ったり…と、四則演算で調理します。
 
美味しいカレーを作るには、まず材料にこだわりますよね。
著者さんが持っている知識・経験・ノウハウなど、その人にしかない魅力、風味、味わいをどれだけこちらが引き出すことができるかということが重要なんです。
 
そして、そのためには著者さんに十分な時間を確保すること、さらにこちらがしっかりと事前準備をすることが大切だと考えています。
焦ってしまってはいい素材も出てきませんし、取材時に私達が準備不足では得るものも得られません。
 
イ:取材でいい素材を引き出すための秘訣があればぜひ教えていただきたいです!
 
森上さん:企画立案前の段階では、基本的には著者さんを褒めるということは大事だと思います。
相手を否定しないで同調することですね。人は褒められればいい気分で色々話してくれます(笑)。
というより話しやすい雰囲気を作ることを意識すると言ったほうが正しいかもしれません。
 
そこからコミュニケーションを始めて、だんだん相手がどんな人なのかを探っていき、
最終的にこちらが欲しい情報にたどり着くように誘導します。
そして事前に相手がどんな人なのか、プロフィールを調べておくこと。
取材時にどんなトピックを振るか、こちらの聞きたいことをいくつも先に考えておきます。
 

■新人作家の陥る罠!?

 

(※イメージ)
 
イ:新人作家を手がけることも多いと聞く森上さんですが、新人さんが陥りがちな問題みたいなものはあるんですか?
例えばモチベーションが低下してしまって煮詰まってしまうとか。
 
森上さん:あぁ~。そういう人もやっぱり結構います。
そういう人の傾向としてあるのは、最初から100点満点の原稿を書こうとすることですね。
 
初めてだから頑張ろうってことで完璧なものを作ろうと考え込んでしまう。
でも僕らは最初から完璧な原稿を出してくれるだろうとは思っていません。
60%でも70%でもいいからまずはアウトプットしてみて、そこから一緒に考えよう!というスタンスです。
 
イ:では編集者がこれを足した方がいいとか、引いた方がいいとアドバイスしてくれるということなのですね。
 
森上さん:そうです。あとは書いている著者からは気づきにくい、著者にとって当たり前でも読者にとっては当たり前じゃないことを見つけてあげる。
ずっと特定の分野に携わっている方であれば専門家なわけですから、アウトプットする時にも初心者目線を常に意識していないと理解が難しい文章になってしまうことがあります。
 
なので「ここはどういう意味ですか?」と編集者が読者視点で質問することも大切です。
また陥りがちなのは文章の書き方が上から目線になってしまうこと。
専門的な話をするのであっても、読んだときに受ける印象を意識することは心がけてもらうようにしています。
 
どういう書き方が一番いいのかというのは、やはり企画立案の段階から明確なペルソナを決めること。
ターゲット次第で変わります。
例えば40代半ばの男性で、課長に昇進したばかりで…という設定です。
その人に一番伝わりやすい内容と文章になるよう著者と編集者が情報共有して一緒に考えます。
 
イ:これまで複数の編集者の方にお話を伺っていますが、人それぞれ、その人の仕事のやり方、著者との付き合い方があるのですね。
 
森上さん:僕が考える著者と編集者の関係性というのは、お互いに対等であることです。
著者はもちろんコンテンツホルダーであって、その点プロです。
 
では編集者はというと、一番最初に著者の作品を読む「第一読者」にあたります。編集者の後ろには沢山の読者がいる。
その声を代弁して、読者がどういったものを求めているのかを著者に伝えるプロでなきゃいけないと思います。
決して著者の自分の世界だけで終わってしまわないように。
 
 
森上さん、ありがとうございました!
 
後編では、実際に企画がどこから持ち上がってくるのか、新人作家を手がける魅力について伺いたいと思います。
どうぞお楽しみに。
 
 
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